嗚呼、貴方がようやく手に入る。
その赤はいったいどこまで楽しませてくれるんだろう。
その肢体を、なめらかで冷たくなった肌を、全て赤く染めて愛してあげる。
待っていて、待っていて・・・・
君の全てを飲み干してあげるから。
自宅についてからとりあえずフロにはいり、その後自室にあるPCを立ち上げて音声認識機能に設定し、ルナはデスクの前に身を落ち着けた。
じっと画面を見つめ、そしてそのまま目を閉じる。数時間前の謎に満ちた彼のセリフ、言動をゆっくりと記憶から起こしていく。
再び眼を開けて、囁くように、でもしっかりとした声音で静かに口を開いた。
「検索。永遠、輝き、色」
チチチチチ・・・・・・
「結果。4,630,000データ。装飾品店、化粧品販売、CDの通販再販・・・」
それをじっくりと見て、更に単語を付け加えた。
「検索語の追加。宗教」
再度電子音が規則的に音を発する。
「結果488,000。ジュエリーショップ。ジュエリー通販、スピリチュアルセミナー・・・・・」
「追加。緑」
チチチチチチ・・・・・
手元のコーヒーを口に含む。生ぬるくなってしまったマグカップの中の液体はそれでも苦みで舌を刺し、脳髄を覚ます手助けにはなった。
「結果109,000。誕生石・・」
「・・・・・ジュエリー・・・・」
彼―ヴィオの言っていた事。太古の昔より人々を魅了し、その心を奪った永久に姿形変わらぬ色。
呟いた言葉に、確信が持てた気がした。
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